vol.23のおでん種 は「昆布」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。

今週のおでん種「昆布」

昆布に含まれるグルタミン酸は、魚介の旨みや野菜に含まれる旨み成分を引き立たせ、塩分を控えてもおいしいだしがとれる。低カロリーで女性に人気。だしをとった後切りそろえ束にしてかんぴょうで結ぶと正月の昆布巻のように美しく、粉山椒をかけるのがおすすめ。

おでん種「昆布」に合う肴
<かきのカレー煮>

材料(4人分

  • 生かき(加熱用)・・・400~600g
  • お好みの市販のカレールウ
  • 牛乳、又は生クリーム・・・適量
  • 小麦粉・バター・・・少々
牡蠣のカレー煮

作り方

  1. 生かきはさっと洗って水気を拭き取り、薄く小麦粉をまぶす。
  2. 鍋に市販のカレールウと牛乳を入れ火にかけて溶き、煮たってきたらバターを落とす。水で溶く場合は生クリームを加える。
  3. かきをルウに入れ、火が通りすぎる前に火を止め、皿に盛る。
  • ここでは市販のカレールウを使いましたが、手作りホワイトソースにカレーパウダーを混ぜる方法もあります。
  • 市販のハヤシルウで作ればかきのシチューになります。デミグラスソースを手作りされるのもお勧めです。
  • 失敗上等! 売るわけじゃないんです。 どんどん挑戦して、失敗して、料理の腕を上げましょう!

ペアリング

「昆布」
「かきのカレー煮」には
『而今』純米吟醸・冷酒(木屋正酒造)

牡蠣のカレー煮、おでん盛り、冷酒
おでん種:昆布・焼ちくわ・すじ(魚)

【作家コメント】『而今』純米吟醸は大人気の銘酒だが、バターやチーズを使った洋風の料理と、抜群に合う。

作家山口恵以子
『婚活食堂』作家 山口恵以子

このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第1巻

婚活食堂第1巻
『婚活食堂』第1巻

お客の顔を見てから生の牡蠣を熱いカレールウに入れ、半生状態に火を通して供する。
ラマンはお通しの皿を見て、ニッコリ微笑んだ。
「あら、牡蠣のカレー煮なんて気が利いてること」

婚活食堂と山口恵以子さんについて

『婚活食堂』

女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える

山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。

料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所

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