vol.38のおでん種 は「牛すじ」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。
今週のおでん種「牛すじ」

おでんの他、カレーなど煮込み料理に適し、牛の旨みのあるだしがよく出る。生肉から調理する場合はアクが多く出るのでよく処理をするとおいしくできあがる。西日本ではおでん汁で牛すじをしっかり煮込む方が多く、調理時間が東日本より長い。
おでん種「牛すじ」に合う肴
<変わり枝豆>
材料(2人分)
- 枝豆・・・200g
- 塩・・・適量
[浸け汁] - 水・・・50cc
- 酢・・・小匙1
- 和風出汁の素(顆粒)・・・小匙1
- ニンニク・・・1/2片
- 赤唐辛子・・・1/2本

作り方
- 鍋に湯を沸かして塩を加え、枝豆を茹で、水気を切る。
- ニンニクはつぶし、赤唐辛子は種を取り除き、輪切りにする。
- ポリ袋に浸け汁の材料をすべて入れて(1)を加え、全体を揉み込んで冷蔵庫に入れ、30分〜1時間浸けて器に盛る。
- 夏はやっぱり枝豆! タンパク質豊富でヘルシーな緑黄色野菜として、近年は欧米でも人気です。塩茹でしただけでも美味しいですが、ときにはちょっと変わった味もお試し下さい。
ペアリング
「牛すじ」
「変わり枝豆」には
『上喜元』純米吟醸 雄町・冷酒(酒田酒造)

【作家コメント】『上喜元』純米吟醸雄町はバランスの取れた食中酒で、肴を選ばないが、肉料理との相性も非常に良い。

このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第7巻

「枝豆って塩茹で以外食べたことないけど、これ、良いわね。酒の肴にピッタリ」
杏奈は枝豆を莢から口に押し出して、意外そうな顔をした。
「茹でた枝豆を小一時間ピリ辛味の汁に浸けるだけ。ちょっと目先が変わって良いかと思って」
婚活食堂と山口恵以子さんについて
『婚活食堂』
女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。
PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら
※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える
山口恵以子(やまぐち・えいこ)
脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。
料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所