vol.40のおでん種 は「鶏のガラ」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。
今週のおでん種「鶏のガラ」

小説家山口恵以子のベストセラー『婚活食堂』に出てくる種もので、おでんの出汁を取った後の鶏ガラを食す。小説内では常連に提供する一品で数量限定。鹿児島県霧島市のおでん専門店では鶏ガラ出汁のおでんにお客さまが列をなし、鶏のから揚げも同店の名物。
おでん種「鶏のガラ」に合う肴
<崩し豆腐とオクラの中華和え物>
材料(2人分)
- 木綿豆腐・・・1丁
- オクラ・・・3本
- 干しエビ・・・大匙1
- 水・・・大匙2
【A】 - 醬油・・・小匙1
- ゴマ油・・・小匙1
- 塩・・・ひとつまみ
- 花椒・・・少々

作り方
- 豆腐はキッチンペーパーに包んで重石を載せ、20分ほど水切りする。
- 干しエビは大匙2の水に10分ほど浸けて戻し、みじん切りにする。
- オクラは板ずりしてさっと茹で、冷水に取って冷ましたら、厚さ3mmに切る。
- 干しエビの戻し汁と【A】の調味料を混ぜ合わせておく。
- ボウルに豆腐を手で崩しながら入れ、(3)のオクラと(2)のエビを加えたら、(4)の調味料を垂らしながら、味が絡むようにスプーンで混ぜる。
- 花椒はなかったら使わなくてOK。ゴマ油だけでも十分、中華風になります。
ペアリング
「鶏のガラ」
「崩し豆腐とオクラの中華和え物」には
『生ビール』

【作家コメント】夏は暑いし、やっぱり『生ビール』ですね。「めぐみ食堂」の名物おでん種のスペシャル(鶏のガラ)がよく合います。

このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第9巻

崩し豆腐とオクラの中華風和え物は、文字通り崩した豆腐と茹でたオクラを混ぜ、塩、酢、ゴマ油で和えて煎りゴマを振ってある。酢のさっぱり感で、暑い夏でも食べやすい。
婚活食堂と山口恵以子さんについて
『婚活食堂』
女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。
PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら
※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える
山口恵以子(やまぐち・えいこ)
脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。
料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所