vol.42のおでん種 は「かぶ」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。
今週のおでん種「かぶ」

かぶは15分位で火が通り味がしみるので、大根の代わりに利用すると、時短おでんになる。茎を2~3cm残して皮をむいて切らずに入れると存在感が増す。かぶ以外に生ちくわやはんぺんなどが時短おでんには最適。
おでん種「かぶ」に合う肴
<インゲンの搾菜炒め>
材料(2人分)
- インゲン・・・200g
- 搾菜・・・30g
- 長ネギ・・・10cm
- 生姜・・・1/2片
- 削り節・・・1袋(3g)
- ゴマ油・・・大匙2
- 酒・・・大匙2
- 水・・・大匙2
- 塩・胡椒・・・各少々
- 白煎りゴマ・・・小匙1

作り方
- インゲンはへたを取り、半分の長さに切る。
- 搾菜と長ネギ、生姜(皮を剥いたもの)をみじん切りにする。
- フライパンにゴマ油を入れて熱し、インゲンを加えて中火で炒める。
- インゲンに油が回ったら塩を少し振り、酒と水を加えて蓋をし、弱火で2分ほど蒸し煮にする。
- (4)に(2)と削り節を加えて炒め合わせ、塩・胡椒で味を調え、最後に白煎りゴマを振る。
- 多めの油で揚げるようにインゲンを炒めると、甘味や香ばしさが引き出されます。
- 蒸し煮にすると、中まで火が通ってふっくらと仕上がります。
- 発酵食品の搾菜は、調味料として使ってもお役立ちです。
ペアリング
「かぶ」
「インゲンの搾菜炒め」には
『知覧Tea酎』・レモンハイ(知覧醸造)

【作家コメント】『知覧Tea酎』抹茶の香りと甘味に包まれた焼酎。牛乳で割ると抹茶ミルクのような風味になる。

このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第7巻

「これ、すごく美味しい。ビールにめちゃ合いますね」
インゲンの搾菜炒めを口にして、由子が驚いたように言った。
「搾菜とネギと生姜、ですか?」
「はい。他にも削り節とゴマをちょっと。ご飯のおかずにも合いますよ」
婚活食堂と山口恵以子さんについて
『婚活食堂』
女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。
PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら
※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える
山口恵以子(やまぐち・えいこ)
脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。
料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所
