vol.46のおでん種 は「銀杏(ぎんなん)」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。
今週のおでん種「銀杏(ぎんなん)」

「銀杏串」と呼ばれる細身の丸串や、「むすび串」と呼ばれる頭が結び紐のような串を刺すと、趣のあるおでんの演出ができる。熟成度や調理時間によって、身の色が黄色か緑色になる。巾着(袋)の中身の具として入れるおでん専門店もある。
おでん種「銀杏(ぎんなん)」に合う肴
<白子の味噌汁>
材料(2人分)
- 鱈の白子・・・120g
- 塩(下茹で用)・・・ひとつまみ
- 水(下処理用)・・・500ml
- 熱湯(下茹で用)・・・適量
- 生姜・・・1/2片(5g)
- 水・・・400ml
- 味噌・・・小匙2
- 和風の顆粒出汁・・・小匙1
- 小ネギ・・・適量

作り方
- 生姜は皮を剥き、千切りにする。
- ボウルに白子と塩を入れて混ぜ、水を入れてぬめりと薄皮を取ったら流水で洗い、水気を切る。
- ザルに(2)をあけ、熱湯を回しかけて流水で洗い、水気を切って筋を取り、ひと口大に切る。
- 鍋に水と(1)を入れて中火にかけ、沸騰したら(3)を入れ、アクを取りながら鱈の白子に火が通るまで1分ほど加熱する。
- 弱火にして和風の顆粒出汁と味噌を入れ、味噌が溶けたら火を止める。
- 器に盛りつけ、小口切りにした小ネギを散らす。
- 鱈の白子は、下処理が大切です。
- 塩加減は味噌の味によって調整して下さい。味噌はお好みのものを、具材もお好みでアレンジして下さい。
- 私は白子とあん肝があれば、どんな辛いことがあっても生きてゆけます。白子とあん肝が食べられるので、冬も好きになりました!
ペアリング
「銀杏(ぎんなん)」
「白子の味噌汁」には
『雪の茅舎』純米吟醸・冷酒(齋弥酒造店)

【作家コメント】『雪の茅舎』純米吟醸は清涼感のある優しい甘味が広がり、控えめな旨味が生きた清々しい生酒。鍋料理にぴったりだが、牡蠣や白子など生の海鮮にもよく合う。

このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第10巻

「はい、味見」
「ありがとうございます!」
日向は目を輝かせてお椀を手に取り、そっと鼻を近づけて香りを吸い込んだ。
「生姜が、良い香り」
「白子ポン酢はおつまみだけど、お味噌汁はシメの一品に良いと思って」
日向は白子を口にいれて、目を閉じた。
「贅沢……」
婚活食堂と山口恵以子さんについて
『婚活食堂』
女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。
PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら
※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える
山口恵以子(やまぐち・えいこ)
脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。
料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所
