vol.21のおでん種 は「里芋」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。


今週のおでん種「里芋」


里芋

古くから日本料理で使われてきた野菜。京都では、えびいもにこだわる店も多い。六方むきにして薄口しょうゆでコトコト煮ればおもてなしおでんのできあがり。簡単に済ませたい時は冷凍品も便利。おでんの汁がしみねっとりとした食感がじゃがいもとは違った味わい。


おでん種 「里芋」に合う肴
<平目のカルパッチョ柚子山椒ソース>


材料(2人分)

  • 平目(刺身用)・・・80g
     
  • 【A】
  • エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル・・・大匙1
  • 薄口醤油・・・大匙1
  • 山椒・・・小匙1/2
  • 柚子の皮の擂り下ろし・・・小匙1/2

平目のカルパッチョ柚子山椒ソース

作り方

  1. 平目を薄くそぎ切りにして、皿に並べる。
  2. 【A】の材料を混ぜ合わせてソースを作り、平目にかける。
  • すでにお刺身になっている平目を使えば、更に手間いらず。


ペアリング


「里芋」
「平目のカルパッチョ柚子山椒ソース」には
『宗玄』純粋無垢 特別純米酒・ぬる燗(宗玄酒造)


平目のカルパッチョ柚子山椒ソース、おでん盛り、ぬる燗

おでん種:里芋・スペアリブ・玉子巻


【作家コメント】『宗玄』純醉無垢特別純米は芳醇で味に幅があり、飲みごたえがあるが濁りのない味。魚好きに一推し。ぬる燗でゆっくりと。


『婚活食堂』作家 山口恵以子


このおかずが掲載している箇所 
『婚活食堂』第8巻


『婚活食堂』第8巻

『婚活食堂』第8巻


鷲見は平目のカルパッチョに箸を伸ばしながら答えた。
「これは、変わってるね。柚子?」
「はい、オリーブオイルの柚子と搾り汁、山椒、それに薄口醤油で作ったソースをかけてあります」
柚子の皮の摺り下ろしも混ぜてあるので、さらに香りが高い。そこに山椒のピリ辛風味の醤油味で、ひと味違うカルパッチョになっている。


婚活食堂と山口恵以子さんについて


『婚活食堂』

女将の恵が一人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える。


山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。


料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所


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