昭和時代は、醤油味で煮込んだおでんが主流でした。当時のおでんは屋台や家庭で食べるのが一般的で、どこか懐かしい味わいがありました。しかし、関西風の出汁で味付けしいた種ものにいくらやとろろ昆布をあしらった「割烹風おでん」、トマトやタンを取り入れた「種もの進化系」、さらには貝や鶏で出汁をとる「出汁進化系」といった新しいスタイルが次々と登場。出汁や種ものの変化により、おでんは単なる家庭料理から、多様性のある料理へと進化していきます。
そして令和になり、進化の最前線として登場したのが「平ちゃん」のおでんです。フレンチ料理の基本をベースに、前菜からコースで楽しむ食べ方は、これまでにない“劇場型おでん“として、和食業界へ鮮烈な衝撃を与えました。おでんを美食の領域へ引き上げる試みの数々で、おでんが持つ可能性を引き出し続けています。