vol.28のおでん種 は「なると巻」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。

今週のおでん種「なると巻」

紅白2色の魚のすり身を巻いて蒸したもの。断面が渦巻き模様なのがその名の由来という説もある。すだれで巻いてできる表面のギザギザも特徴。おでん街や駄菓子屋で有名な「しぞーかおでん」に欠かせない存在。静岡では削り節と青のりをかけて食すことも多い。

おでん種「なると巻」に合う肴
<シラスと空豆のアヒージョ>

材料(2人分

  • 空豆(薄皮をつけたまま)・・・120g
  • シラス・・・70g
  • ニンニク・・・2片
  • 赤唐辛子・・・2本
  • 塩・・・小匙2
  • オリーブオイル・・・カップ1弱(アヒージョ用の鍋の大きさに合わせて)
シラスと空豆のアヒージョ

作り方

  1. ニンニクをスライスする。
  2. 鍋にオリーブオイル、(1)のニンニク、赤唐辛子、塩を入れて弱火にかける。
  3. 香りが立ってきたら、空豆とシラスを加え、中火にする。
  4. (3)のオリーブオイルがふつふつしてきたら少し火を弱め、空豆の表面が茶色になるまで3分〜5分煮る。
  • お好みでバゲットを添えてどうぞ。

ペアリング

「なると巻」
「シラスと空豆のアヒージョ」には
スパークリングワイン『クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブリュット』

シラスと空豆のアヒージョ、おでん盛り、スパークリングワイン
おでん種:なると巻・大根・板こんにゃく

【作家コメント】『クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブリュット』はシャンパン顔負けのきめ細かい泡立ちとさわやかな味わい。アヒージョで熱くなった舌を冷やして。

作家山口恵以子
『婚活食堂』作家 山口恵以子

このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第9巻

婚活食堂第9巻
『婚活食堂』第9巻

「アヒージョにシラスと空豆って、珍しくない?」
瑠央は具材を小さなスプーンですくい、ふうふうと息を吹きかけた。
「シラスも空豆も和食のイメージなので、ちょっと目先を変えてみました。どちらも今が旬ですから」

婚活食堂と山口恵以子さんについて

『婚活食堂』

女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年11月現在、PHP文芸文庫から12巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える

山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。

料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所

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