〜和食料理人 野﨑洋光から学ぶ〜 紀文のおでん暦

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7月のおでん「文月冷やおでん」

7月のおでん「文月冷やおでん」

今月の「文月おでん」は、ごまをたっぷり使った冷や汁をアレンジしました。トマトがもつ酸味と大葉の香りが楽しめる野﨑流冷や汁は、爽やかな清涼感が味わえます。食欲のない時でも美味しくいただけるよう、練りものとよく合う夏の野菜もたっぷり入れました。
温かいおでんの時は、昆布と練りものからでる旨味だけで十分ですが、今回は冷たい汁をより楽しむため昆布とかつお節の「混合だし」を使用しています。その日の気温や天気によって、おでんのだしも変えてみましょう。

調理時間:20分 エネルギー/1人分:360kcal 塩分/1人分:4.0g

今月の旬の素材茗荷、大葉

みょうがは、刻んでみそ汁や和えもの、サラダに入れるなど、さまざまな料理に活用できます。色つやがよく、丸みがあり、身の引き締まったものを選びましょう。
大葉は、葉さきまでピンとしていてみずみずしいものを選びましょう。冷蔵庫で保管するときは、水で濡らしたキッチンペーパーに挟んでおくと、乾燥しにくくなります。

茗荷、大葉

※左が『みょうが』、右が『大葉』

材料(4人分)

焼ちくわ1本
ちくわぶ1本 2パック
揚ボール4個
紀文つみれ8個
きゅうり2本
トマト2個
みょうが4個
大葉5枚
いりごま100g
(A)
 だし 1500ml
 みそ100g

作り方

  • 1:焼ちくわは4cm、ちくわぶは2cm幅に切る。きゅうりは2cm幅に切り芯を丸く抜き、5%の塩水につける。トマトは湯むきし、一口大の大きさに切る。みょうがは縦4つに切る。
  • 2:みょうがはざるに入れ、ざるのまま熱湯に入れて霜降りする。
  • 3:焼ちくわとちくわぶ、揚ボール、つみれを一つのざるに入れ、ざるのまま熱湯に入れて霜降りする。
  • 4:鍋にだしを入れ、みその半量を溶き入れる。さらに3を入れ弱火で2~3分煮る。味がしみたら残りのみそを入れ、冷ましておく。
  • 5:4の冷めた煮汁をすり鉢に半分ほど取り、いりごまを入れてする。半ずりの状態になったら鍋に戻し、きゅうりとトマト、みょうがを入れ、大葉を手でちぎりながら上に散らす。
“から煎り”後、半ずりしたごまに、だし汁を加える

“から煎り”後、半ずりしたごまに、だし汁を加える(作り方4参照)。ごまにだし汁を加える時は、少量ずつ入れると混ざりやすい。

半ずりしたごまに、だし汁を加えた後の鍋に戻す前のもの

半ずりしたごまに、だし汁を加えた後の鍋に戻す前のもの(作り方4参照)。フライパンで煎ってからごまを半ずりすることで、だし汁を加えてもごまの風味が豊か。

※霜降り:魚介類や肉などの下処理方法。表面が白くなる程度に熱湯に通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができます。

野﨑洋光さん野﨑流和料理のこころ

〜食べる人の気持ちになって、素材やだしを変えていく〜
  • 壱、鮮度のよい昆布やかつお節でだしをひきましょう

    温かいおでんを作るときは昆布と練りものからでる旨味だけで十分ですが、今回は冷たい汁をより楽しむため、昆布とかつお節の合わせだしを使っています。
    家庭でだしをひくときに使う昆布とかつお節は、高価なものでなくともよいので、少量ずつをこまめに購入し、開封したものは早めに使い切るようにしましょう。ほかの食材と同じように、昆布やかつお節も鮮度のよいものがおいしく、風味豊かなだしをひくことができます。

  • 弐、夏の食卓には凉を感じる冷やおでんを

    暑さが厳しくなるこの季節は、食が細くなるという人も多いでしょう。今月の献立は、滋養のある夏野菜や香味野菜を使った冷やおでんです。たっぷりのごまや大葉のさわやかな香りが食欲をそそります。暑い日が続き、食欲がでないときにもぴったりの一品です。
    また、さまざまな具材が入っているので、ひと鍋でバランスよく栄養をとることができます。

  • 参、ごまの風味を引き出すために、“煎る”ひと手間をかけて

    今回は白ごまをすり鉢でする前に、フライパンで“から煎り”しました。そうすることで、ごまの風味や香りを一層引き出すことができます。
    “から煎り”するときは、油をひかず、焦げつかないようにフライパンを1分間程度軽くゆすりながら、弱火にかけましょう。