〜和食料理人 野﨑洋光から学ぶ〜 紀文のおでん暦

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9月のおでん「ご飯田(はんでん)」(すいとん風おでん)

9月のおでん「ご飯田(はんでん)」(すいとん風おでん)

実り多き秋、一層ご飯が美味しく感じられる季節になりました。今月は、「御飯(ごはん)」と「御田(おでん)」を掛けあわせた「ご飯田(ごはんでん)」。おでんはもともと、煮込んだ田楽に味噌をつけて食べていました。ここに「御飯」を掛けあわせ洒落っ気たっぷりの料理に。ご飯のもっちりとした食感と、玉ねぎ天のシャキッとした歯ざわりも美味しさの秘密。団子状のご飯すいとんも入り、子どもからお年寄りまで人気のおでんです。

調理時間:20分 エネルギー/1人分:274kcal 塩分/1人分:2.5g

今月の旬の素材

米は、毎日のご飯や赤飯、そして七草がゆなど、日本の食文化に欠かすことのできない食材です。現在の米は昔よりもぬかが少ないため、研ぐ時は、軽く洗う程度にしましょう。

米

材料(4人分)

シャキッと玉ねぎ天1パック(4枚)
野菜てんぷら1パック(4枚)
紀文つみれ1袋
長ねぎ1本
春菊1/2束
柚(皮を千切り)適宜
(A)
 ご飯200g
 卵1個
 わけぎ2本
(B)
 水1000cc
 味噌60〜70g
 昆布10×10cm

作り方

  • 1:Aをフードプロセッサーにかけ練り込み、ご飯すいとんの素を作る。
  • 2:鍋にお湯を沸かし、玉ねぎ天、野菜てんぷら、つみれをそれぞれ入れる。30秒ほど浸してザルに取り出し、汁気を切る。(この調理法を霜降りと言う。)
  • 3:長ねぎは1cm幅に切る。春菊は食べやすい大きさに切り、あらかじめ軽くゆでておく。
  • 4:鍋にBと2を入れ、中火にかける。調味液が沸騰してきたら長ねぎを入れて火を弱め、1のご飯すいとんをスプーンですくいながら鍋の中に入れる。
  • 5:ご飯すいとんに火が通ったら、春菊を入れる。お好みで、柚の皮を添える。
フードプロセッサーで混ぜる

フードプロセッサーで混ぜる(作り方1参照)。ご飯の温度は炊きたての温かさで。冷めた時は電子レンジで温めましょう。

ご飯すいとんの仕あげ

ご飯すいとんの仕あげ。すいとんの柔らかさをご飯の粒を残す程度にするとお米の食感を楽しめます。

仕あがったごすいとんの素

仕あがったごすいとんの素。一口大のだんご状にととのえる。(料理写真参照)

※霜降り:魚介類や肉などの下処理方法。表面が白くなる程度に熱湯に通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができます。

野﨑洋光さん野﨑流和料理のこころ

〜料理は“ひと手間”をかけると美味しさがグンと広がる。〜
  • 壱、家庭料理だからこそ、下ごしらえの手間を惜しまずに

    手早く、そして美味しく家庭料理を作るためには、材料の下ごしらえが欠かせません。特におでんの場合、霜降りのような下ごしらえをすることで、煮込みすぎず、練り製品の味わいをしっかり楽しめます。もちろん、調理時間そのものを大幅に短縮させることもできます。電子レンジやフードプロセッサーのような便利な家電を使うのもいいでしょう。

  • 弐、霜降り。それは、余分な雑味を押さえる調理法

    「霜降り」とは、表面が白くなる程度に熱湯を通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができる調理方法。肉や魚、そして野菜やきのこ類も、空気中におかれている間に酸化が進みます。霜降りによって、表面のよごれや酸化したあくの部分がとれ、素材本来の旨味が引き出されます。煮込み過ぎない野﨑流のおでんには、ぜひ取り入れてもらいたい調理法です。

  • 参、青菜を色よく仕あげるために。ゆで方にもひと工夫

    青菜を色よくゆでるためには、塩の量よりもお湯の温度が大切。青菜は小分けにし、少量ずつたっぷりのお湯でサッとゆでることで、色よくゆであがります。またゆであがったら、すぐに冷水にとりましょう。