〜和食料理人 野﨑洋光から学ぶ〜 紀文のおでん暦

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11月のおでん「きのこおでん」

11月のおでん「きのこおでん」

今月は、深まる秋の香りを楽しむ「きのこ」を使ったおでんです。食物繊維が多く含まれているきのこは、素朴ながらも旨味が充分に含まれる素材。ふっくらとしたはんぺんとあわせることで、きのこの食感を愉しむことができます。古くは「身土不二」、最近では「地産地消」という言葉もあるように、昔から地域で採れた食材を食べると、身体に良いとされています。地元の新鮮な素材をたっぷり使い、地域ごとの味わいをおでんにも取り入れてみましょう。

調理時間:20分 エネルギー/1人分:116kcal 塩分/1人分:2.7g

今月の旬の素材きのこ

旨味成分がたっぷりのきのこは、よいだしが出るので、おでんに適した食材です。歯ごたえや風味を生かすため、火を通しすぎないよう手早く調理しましょう。
えのきだけやしめじは、石づきにハリがあり、みずみずしいものを選ぶようにしましょう。

きのこ

材料(4人分)

さつま揚1パック
はんぺん(大判)1パック
マリーン®(カニカマ)12本
しいたけ4個
しめじ1パック
えのきだけ1パック
なめこ1パック
みつば1/2束
ゆず(皮を千切り)適宜
(A)
 水 1000ml
 薄口しょうゆ 40ml
 酒 20ml
 昆布10×10cm

作り方

  • 1:しいたけは軸を取り除く。しめじは石づきを取り、房ごとに小分けにする。えのきだけは石づきを取りほぐす。
  • 2:はんぺんは、カニカマの大きさに切る。
  • 3:みつばはさっとゆで、食べやすい大きさに切る。
  • 4:鍋にお湯を沸かし、きのこ類、さつま揚を入れて30秒したらざるに取り、汁けをきる。(この行程を霜降りという)
  • 5:鍋にAときのこ類、さつま揚を入れ、火にかける。沸騰したら、はんぺん、カニカマ、みつばとゆずの皮を入れる。
  • 6:<霜降り>魚介類や肉などの下処理方法。表面が白くなる程度に熱湯を通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができます。
しいたけの軸を切る

しいたけの軸を切る(作り方1参照)。しいたけの汚れが気になる時は洗わずにペーパータオルでそっとふきましょう。

※霜降り:魚介類や肉などの下処理方法。表面が白くなる程度に熱湯に通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができます。

野﨑洋光さん野﨑流和料理のこころ

〜「身土不二」という考え方日本の食文化を再考する〜
  • 壱、きのこも「霜降り」をすれば、すっきりとした味わいに

    うま味成分のあるきのこは、良いだしが出る食材の一つです。栽培されたきのこが多く流通している現代は、一年中きのこを食べることができますが、この季節には、ぜひ天然のきのこも取り入れてみましょう。天然のきのこの場合、長時間煮ても旨味が残り、味は変わらないのですが、栽培されたきのこには、きのこ特有の雑味があります。表面の汚れなどを取るためにも、きのこを調理前に熱湯にくぐらせる「霜降り」をすることで、独特の臭みやアクが抜け、すっきりとした仕あがりになります。

  • 弐、煮すぎないおでん。温め直しは電子レンジで

    作りたてのおでんを食べることができるのは、家庭ならでは。ぜひ美味しい状態のうちに食べてください。おでんを温め直す場合は、煮返す必要のない電子レンジを使いましょう。煮返す度に崩れたり汁の味ばかりになる心配もなく、素材そのものの味を楽しむことができます。

  • 参、地産地消。地元の食材をいかして、おでんの具材も無限に広がる

    「地産地消」という言葉が示すとおり、それぞれの家庭が地元でとれた新鮮な食材を使えば、美味しい料理が生まれます。おでんも同様で、素材の旨味を引き出し、素材の味を際立たせれば、素朴ながらも滋味深いおでんができます。旬の食材、そして地元にある身近な食材を使い、ご家庭ならではのおでんを楽しんでください。