人と人が「仲睦まじく結びつく」といわれている「睦月」は、祝いや宴の料理が多い時季です。初春らしく雪景色に初日の出が昇る情景をイメージし、はんぺんの中にカニ風味蒲鉾を入れた主役の練りもので華やかに日の出を、豆乳で雪景色を演出しました。今回のレシピでは、もちを入れますが、締めにはうどんやご飯でもおいしくいただけます。
ハレの日のごちそうを満喫したあとは、胃を休めてゆっくりと日常の食生活に戻すためにも、春の七草などの野菜を入れた滋味豊かなおでんを、新年のおもてなし料理としておすすめします。
丸い形が鈴に似ていることから、「すずな」とも呼ばれ春の七草の一つです。
かぶはだしをよく含み、煮ることで甘みが増します。また、独特のとろっとした食感は舌触りもよく、おでんの具材にぴったりです。栄養が豊富な葉も、捨てずに一緒に調理しましょう。
やわらかく、火の通りが早い野菜なので、おでんにするときは煮すぎないようにしてください。
はんぺん | 1パック |
マリーン®(カニカマ) | 8本 |
魚河岸あげ® | 1パック |
かぶ(白い部分) | 4個 |
かぶの葉 | 1/2束分 |
もち | 4個 |
(A) | |
水 | 500ml |
調製豆乳 | 500ml |
塩 | 小さじ1 |
※霜降り:魚介類や肉などの下処理方法。表面が白くなる程度に熱湯に通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができます。
おでんには「こうしなければいけない」という決まったルールはありません。それはベースの汁の味わいも同じこと。豆乳を使用した今回のおでんは、「豆乳鍋」からヒントを得たものです。大豆のもつコクと風味が、練りもののうま味を引き立てます。湯気とともにふわっと香り立つ大豆の優しい味わいをお楽しみください。
おでんの「締め」として、今回は餅を使いました。真っ白な豆乳の中に浮かんだ餅は、まるで正月に食べる雑煮のよう。もちろん、うどんやご飯でも美味しくいただけます。濃い味付けの多いおせち料理や、「ハレ」の日の料理が続いた胃を、ゆっくりと日常の食生活に戻すためにも、野菜がたっぷり入ったおでんをいただきましょう。
春の七草の「すずな」で知られるかぶは、実から葉まで食べられる「捨てるところがない野菜」です。やわらかく煮たかぶは、とろっとした食感と甘みが楽しめます。かぶは生でも食べられますから、霜降りをした後はすぐに火が通ります。短い調理時間で身体の芯まで温まる、この時季にはうれしい一品です。