〜和食料理人 野﨑洋光から学ぶ〜 紀文のおでん暦

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1月のおでん「睦月おでん」

1月のおでん「睦月おでん」

人と人が「仲睦まじく結びつく」といわれている「睦月」は、祝いや宴の料理が多い時季です。初春らしく雪景色に初日の出が昇る情景をイメージし、はんぺんの中にカニ風味蒲鉾を入れた主役の練りもので華やかに日の出を、豆乳で雪景色を演出しました。今回のレシピでは、もちを入れますが、締めにはうどんやご飯でもおいしくいただけます。
ハレの日のごちそうを満喫したあとは、胃を休めてゆっくりと日常の食生活に戻すためにも、春の七草などの野菜を入れた滋味豊かなおでんを、新年のおもてなし料理としておすすめします。

調理時間:20分 エネルギー/1人分:306kcal 塩分/1人分:2.2g

今月の旬の素材かぶ

丸い形が鈴に似ていることから、「すずな」とも呼ばれ春の七草の一つです。
かぶはだしをよく含み、煮ることで甘みが増します。また、独特のとろっとした食感は舌触りもよく、おでんの具材にぴったりです。栄養が豊富な葉も、捨てずに一緒に調理しましょう。
やわらかく、火の通りが早い野菜なので、おでんにするときは煮すぎないようにしてください。

かぶ

材料(4人分)

はんぺん1パック
マリーン®(カニカマ)8本
魚河岸あげ®1パック
かぶ(白い部分)4個
かぶの葉1/2束分
もち4個
(A)
 水 500ml
 調製豆乳 500ml
 塩小さじ1

作り方

  • 1:はんぺんを3等分に切る。ペティナイフなどでそれぞれのはんぺんの中央部分に穴を開け、カニカマを入れて3等分に切る。(はんぺんに開ける穴は人さし指が入る程度の大きさが目安)
  • 2:かぶは皮をむく。鍋に湯を沸かし、かぶとかぶの葉を、それぞれ下ゆでする。かぶの葉は3等分に切る。
  • 3:魚河岸あげ®を霜降りする。餅は軽く焼いておく。
  • 4:鍋にA と1、魚河岸あげ®を入れ、中火で火にかける。
  • 5:4が沸騰したら、かぶと焼いた餅を入れ、最後にかぶの葉を入れる。
カニカマを、はんぺんの中に入れる

カニカマを、はんぺんの中に入れる(作り方1参照)。はんぺんに開ける穴は、人さし指が入る程度の大きさが目安です。

※霜降り:魚介類や肉などの下処理方法。表面が白くなる程度に熱湯に通したり、かけることにより、素材のくさみやぬめりを取り除くことができます。

野﨑洋光さん野﨑流和料理のこころ

〜料理は自由で楽しい発想があればいい〜
  • 壱、汁の味わいを変える。おでんの常識が変わる

    おでんには「こうしなければいけない」という決まったルールはありません。それはベースの汁の味わいも同じこと。豆乳を使用した今回のおでんは、「豆乳鍋」からヒントを得たものです。大豆のもつコクと風味が、練りもののうま味を引き立てます。湯気とともにふわっと香り立つ大豆の優しい味わいをお楽しみください。

  • 弐、ごはんに、おかずに。一品で変わるおでん七変化

    おでんの「締め」として、今回は餅を使いました。真っ白な豆乳の中に浮かんだ餅は、まるで正月に食べる雑煮のよう。もちろん、うどんやご飯でも美味しくいただけます。濃い味付けの多いおせち料理や、「ハレ」の日の料理が続いた胃を、ゆっくりと日常の食生活に戻すためにも、野菜がたっぷり入ったおでんをいただきましょう。

  • 参、捨てるところがない、蕪。無駄なくおいしく

    春の七草の「すずな」で知られるかぶは、実から葉まで食べられる「捨てるところがない野菜」です。やわらかく煮たかぶは、とろっとした食感と甘みが楽しめます。かぶは生でも食べられますから、霜降りをした後はすぐに火が通ります。短い調理時間で身体の芯まで温まる、この時季にはうれしい一品です。