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~おでんデータから読解く日本 Ver.1~


赤いかまぼこをどのように調理して食べますか?
(ここでいうかまぼこは、板に乗ったかまぼこ「正式名称:板付き蒸しかまぼこ」をさします)

かまぼこの一般的な食べ方として、おせち料理、板わさ、麺類の具、弁当などがイメージされますね。
これ以外に東日本出身の方が驚くのが、おでんにかまぼこを入れることです。


中国地方と九州地方を結ぶ関門海峡のたもとにあるおでん店

中国地方と九州地方を結ぶ関門海峡のたもとにあるおでん店

家庭のおでんの県別種もの調査でも、中四国・九州地区ではかまぼこの出現率が高いという傾向が出ています。

以下日本地図が示す通り、20位以内に西日本15の県がランクインしました。(15県の内訳:大分県、香川県、沖縄県、佐賀県、長崎県、愛媛県、高知県、福岡県、広島県、徳島県、鹿児島県、鳥取県、山口県、宮崎県、熊本県)


家庭でおでんを作る時「かまぼこ」を入れる都道府県ランキング

“おでんにかまぼこ” 肉のだしに因果関係?

これは、おでんの調理時間・加熱温度に加え、かまぼこ自体の物性に関係があると考えられます。
西日本では、牛すじを入れ、種ものとして楽しむ他、だしとしてその風味を生かしてきました。九州では豚肉が入る地域もあります。
合わせだしなどと肉類を煮込んでだしとするため、西日本では東日本に比べ調理時間が長いのが特徴です。
さらに、西日本のおでん専門店では、牛すじなどの肉類に味を染みこませるため、調理開始時の火力が強いところが多いようです。
そのため、用いられる練りものも、煮込んでも身崩れしにくい弾力の強いかまぼこが、おでんに用いられるのではないのでしょうか。


かまぼこの弾力

かまぼこの弾力

現在は閉店してしまいましたが、九州のおでん専門店の店主が、「おでんの鍋の中で、赤いかまぼこだと目立つし見つけやすいから」と話されていたことを思いだします。

次回は、「西日本のおでんと畜肉の種ものの関係」を紹介する予定です。


《 調査概要 》
<紀文・47都道府県 家庭の鍋料理調査2023>
■調査日程:2023年7月28日~8月4日
■調査手法:インターネットによる回答
■調査対象:20代~50代以上の既婚女性4,700人
■各都道府県100人(各20代25人、30代25人、40代25人、50代以上25人)
■調査機関:株式会社マーケティングアプリケーションズおよび株式会社紀文食品
※おでん種の地域分布図(日本地図)は、上記調査の回答者の内、『昨年の秋冬(2022年9月から2023年2月の間)に、「おでん」をご家庭で作って1回以上食べた方』:1,993人の集計値です。


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