vol.6のおでん種 は「厚揚げ」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。


今週のおでん種「厚揚げ」


厚揚げ

豆腐を揚げたもの。使用する豆腐は木綿豆腐が多いが最近は絹ごし豆腐も増えた。がんもどきと違い長時間の煮込みや高温での調理でも煮くずれしにくい。三角や方形に切ったり、串を刺したり、提供の仕方も多岐にわたる。調理時間が長い西日本での出現率が高い。


おでん種 「厚揚げ」に合う肴
<新キャベツとスモークサーモンの重ね漬け>


材料(2~3人分)

  • 新キャベツの葉・・・4枚
  • スモークサーモン・・・65~100g
  • 塩麴・・・35~50g
  • 塩・・・大匙2分の1

新キャベツとスモークサーモンの重ね漬け

作り方

  1. ポリ袋に、塩と水カップ2分の1(分量外)を入れて混ぜ合わせる。
  2. 芯の厚みを削いだキャベツの葉を、ポリ袋に入れて口を閉じ、15分ほど室温で置き、しんなりしたら取り出して水気を切る。
  3. 別のポリ袋にキャベツの葉1枚を広げ、スモークサーモンを上に並べ、塩麴適量を載せて全面に伸ばす。その上に更にキャベツの葉を置き、同じようにスモークサーモンと塩麹を重ねてゆき、最後に4枚目のキャベツの葉を置く。
  4. ポリ袋の口を閉じて、室温で1時間置く。
  5. 食べやすく切って器に盛る。

ペアリング


「厚揚げ」
「新キャベツとスモークサーモンの重ね漬け」には
スパークリングワイン 『マルティーニ・ブリュット』


新キャベツとスモークサーモンの重ね漬け、おでん盛り、スパークリングワイン

おでん種:厚揚げ・根曲がり竹・玉子


【作家コメント】『マルティーニ・ブリュット』は、辛口ですっきりした飲み心地の料理に合わせやすいお酒。スモークサーモンとも相性バッチリ。スーパーやコンビニでも手に入るので試しやすい。


『婚活食堂』作家 山口恵以子


このおかずが掲載している箇所 
『婚活食堂』第3巻


『婚活食堂』第3巻

『婚活食堂』第3巻


新キャベツの緑とスモークサーモンのピンクがミルフィーユ状に重なった漬物は、目にも鮮やかだ。まいの目も輝いている。
「似ているところはあるかも知れませんが、一時間しか漬けていないので、漬物というよりサラダに近いと思います。味付けは塩麹を使っています」


婚活食堂と山口恵以子さんについて


『婚活食堂』

女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年5月現在、PHP文芸文庫から11巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える。


山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。


料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所



vol.3のおでん種 は「アスパラガス」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。


今週のおでん種「アスパラガス」


アスパラガス

アスパラガスには白色のものと緑色のものがある。おでんには3~4等分位に切ってつまようじに刺すと扱いやすい。その際アスパラガスを1本ずつベーコンで巻いてもおいしい。細めのものならば、生ちくわにゆでたアスパラガスを射込んで種ものにするのもおすすめ。


おでん種 「アスパラガス」に合う肴
<菜の花とハマグリのクリーム煮>


材料(2人分)

  • 菜の花・・・1束
  • ハマグリ(大)・・・4個
  • 生クリーム・・・1/4カップ
  • 薄口醤油・・・小匙2
  • 水溶き片栗粉・・・小匙1

    【A】
  • 日本酒・・・大匙1
  • バター・・・小匙2
  • 水・・・2/3カップ

菜の花とハマグリのクリーム煮

作り方

  1. 菜の花は半分の長さに切り、さっと茹でてざるに上げる。
  2. ハマグリは殻をこすり合わせて洗う。
  3. フライパンに【A】とハマグリを入れ、蓋をして2、3分煮る。
  4. ハマグリの殻が開いたら生クリームを入れ、薄口醤油で味を調え、水溶き片栗粉でとろみを付け、菜の花を加えて混ぜ、軽く温める。
  • クリーム煮は片栗粉でとろみを付けるので、簡単で失敗がありません。
  • 本文では、おでんの出汁で煮ていますが、ハマグリから出汁が出るので、敢えてこのレシピでは出汁は加えていません。ただし、ハマグリ以外の材料で作る場合は、水の代わりに出汁を使うのがお勧めです。


ペアリング


「アスパラガス」
「菜の花とハマグリのクリーム煮」には
スパークリングワイン『クレマン・ド・ロワール』


おでん種:アスパラガス・魚河岸あげ・結び白滝


【作家コメント】『クレマン・ド・ロワール』は、高級感のある複雑な味のスパークリングワイン。おしゃれな春を楽しんで。


『婚活食堂』作家 山口恵以子


このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第8巻


『婚活食堂』第8巻

『婚活食堂』第8巻


菜の花とハマグリのクリーム煮もちょっと自慢だ。
どちらも今年の初物で、レシピには、出汁で煮てバターと生クリームを加え、
片栗粉でとろみを付けると書いてあった。
それなら、おでんの汁で煮ればすぐ出来る。
めぐみ食堂のおでんの汁は、昆布と鰹節と鶏ガラで取っているのだから、出汁の宝庫だ。


婚活食堂と山口恵以子さんについて


『婚活食堂』

女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年5月現在、PHP文芸文庫から11巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える。


山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。


料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所



vol.1のおでん種 は「焼ちくわ」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。


今週のおでん種「焼ちくわ」


焼ちくわ

ぼたんちくわの別名を持つおでんや煮物に最適な練りもの。ぷっくりとした牡丹状のふくらみが特徴。最初は弱火で表面に焼き色のない薄い皮を作り、次に火力を上げふくらみを付け仕あげ焼きをする。煮ると煮汁を吸いふっくらとやわらかく、食べごたえがある。


おでん種 「焼ちくわ」に合う肴
<トマトのファルシー>


材料(2人分)

  • トマト・・・中2個
  • 卵・・・1個
  • アボガド・・・1/2個
  • 玉ネギ・・・1/2個
  • マヨネーズ・・・大匙2(適量)
  • 塩・胡椒・・・少々

トマトのファルシー

作り方

  1. トマトの上5分の1ほどをヘタごと切り落とす。
  2. トマトの中身(種の部分)をくり抜く。卵は固茹でにして、粗みじんに切る。
  3. アボカドも種を外し、実を粗みじんに切る。
  4. 玉ネギはみじん切りにして、水に晒して搾る。
  5. 茹で卵・アボカド・玉ネギをマヨネーズで和え、塩・胡椒で味を調えたら、トマトに詰める。
  6. ヘタ部分を蓋のようにして、トマトに立てかけるとおしゃれ。
  • ファルシーの具材は他にも数々あって、焼いて食べるレシピもあります。簡単で見栄えのする料理なので、色々お試し下さい。


ペアリング


「焼ちくわ」
「トマトのファルシー」には
スパークリングワイン『スタート』


おでん種:焼ちくわ・牛タン・板こんにゃく


【作家コメント】『スタート』は、フルーティな酸味が心地よいスパークリングワインです。レモンサワー感覚で呑め、トマトにもぴったり。


『婚活食堂』作家 山口恵以子


このおかずが掲載している箇所
『婚活食堂』第3巻


『婚活食堂』3巻

『婚活食堂』3巻


貼紙の隣には、本日のお勧め料理を書いた黒板が掛けてある。新見は端からゆっくり読んでいった。
「トマトのファルシーというのは?」
「トマトの中身をくり抜いて詰め物をした料理なんですけど……」
恵の説明に、新見は興味をそそられたようだ。


婚活食堂と山口恵以子さんについて


『婚活食堂』

女将の恵が1人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年4月現在、PHP文芸文庫から10巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える。


山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。


料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所