vol.14のおでん種 は「すじ(魚)」。
さて、「めぐみ食堂」というおでん屋が舞台の小説『婚活食堂』の作者である山口恵以子さんは、めぐみ食堂のメニューからどの肴とお酒を合わせるのでしょうか。


今週のおでん種「すじ(魚)」


すじ(魚)

はんぺんに使うサメのすり身を取った後の「すじ」「なんこつ」に白身魚のすり身を混ぜて作る練りもの。すじの特徴はもっちり感で1cm位に切って煮るとよい。関東名産であるが2022年家庭での出現調査では九州も高い結果となった。


おでん種 「すじ(魚)」に合う肴
<春菊とキノコのサラダ>


材料(2人分)

  • 春菊・・・1束 
  • 椎茸・舞茸・シメジなどのキノコ・・・200g
  • ゴマ油・・・大匙2 
  • 塩・黒胡椒・・・各適量

    【A】
  • 醬油・・・小匙1
  • ワインビネガー・・・小匙1
  • 玉ネギ・・・1/8個

    【B】
  • レモン汁・・・大匙1
  • 白煎りゴマ・・・大匙1
  • 粗びき赤唐辛子・・・小匙1/2
  • 塩・・・ひとつまみ

春菊とキノコのサラダ

作り方

  1. 春菊は水洗いしてからザルに上げ、キッチンペーパーで水気を拭き取って、葉は食べやすい大きさに切り、茎は薄切りにする。
  2. 玉ネギはみじん切り、キノコ類は幅1cmに切る。
  3. 【A】と【B】はそれぞれよく混ぜ合わせておく。
  4. フライパンにゴマ油の半量を入れて中火にかけ、キノコを入れて塩・胡椒をし、触らずに焼く。水分が飛んでパチパチと音がし、表面が色づいたら上下を返す。両面が色づいたら【A】を加えて炒め、ボウルに移す。
  5. (4)のボウルに(1)を加え、残りのゴマ油を回しかけて大きく混ぜ、さらに【B】を加えて混ぜ、味が足りなければ塩を加え、器に盛る。
  • ソテーしたキノコと和えるのがミソです。
  • 春菊といえば鍋料理ですが、たまにはサラダで生食もお勧めです。


ペアリング


「すじ(魚)」
「春菊とキノコのサラダ」には
純米酒『若波』・冷酒(若波酒造)


おでん種:すじ(魚)・鶏肉(手羽中)・ぎんなん


【作家コメント】『若波』純米酒は軽くて爽やか、みずみずしくてモダン。上品な味が料理を引き立てる。


『婚活食堂』作家 山口恵以子


このおかずが掲載している箇所 
『婚活食堂』第9巻


『婚活食堂』第9巻

『婚活食堂』第9巻


春菊とキノコのサラダは、ゴマ油で揚げ焼きしたキノコと、春菊をざっくり混ぜて手作りドレッシングで味付けした料理で、味をぼやけさせないコツは、春菊の水気をしっかり拭き取ること。


婚活食堂と山口恵以子さんについて


『婚活食堂』

女将の恵が一人で切り盛りするおでん屋、東京・四谷の「めぐみ食堂」を舞台とした連作短編集。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって——。ときにほろ苦くも心あたたまるハートフルストーリー。2024年5月現在、PHP文芸文庫から11巻まで刊行中(シリーズ累計35万部)。

PHP研究所『婚活食堂』ページはこちら

※『食と酒シリーズ』(『婚活食堂』『食堂のおばちゃん』『ゆうれい居酒屋』)では100万部を超える。


山口恵以子(やまぐち・えいこ)

脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞。近著に『めしのせ食堂: こころとお腹を満たす物語と「ご飯のおとも」』『ライト・スタッフ』『バナナケーキの幸福 アカナナ洋菓子店のほろ苦レシピ』 などがある。


料理:田村有希、奥津真実/撮影:岩下秀徳/書籍装丁:大岡喜直(next door design)/書籍装画:pon-marsh/協力:PHP研究所


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